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■株式のリスク■

 なんどもしつこいようですが、株式はリスクのある商品です。その対価として、高いリターンが期待できる商品です。株式と上手に付き合うためには、なによりも株式のもつリスクを知っておく必要があります。必要以上に怖がるだけではなく、株式のリスクを適切に理解し、うまくつきあっていくことが大切です。

 ちなみに、法令的には「リスク」は「危険」という意味なようです。法令用語の中では、あまりカタカナ語は使われないため、リスクという言葉を嫌い、危険と使っていたようです。ちなみにじもゆのだんなが大蔵省にいたとき、金融ビッグバンの省令改正時にリスクを乱発した改正を行ったと自慢していました。その後、リスクという語が法令用語として定着したかどうかは定かではないですが(苦笑)。

 なお、ファイナンス的にリスクというと、「不確実性」のことです。上ブレするかもしれないが、下ブレするかもしれないということです。ご参考まで。


■値下がりリスク

 株式の価格が下落するリスクです。一般に証券取引所等で売買されている株式は、株式を買いたい人と売りたい人の需給関係によって、価格が変動します。

 かの有名なウォーレンバフェットも、「市場とは短期的には人気投票の場に他なりません。しかし長期的には、企業の真の価値を計る計量器の役目を果たしてくれるのです。」といっているように、長期的には価値が低い企業の株式は、長期的にみて株価が安くなっていきます。(もちろん、価値が高いにもかかわらず、今の市場で過小評価されている企業は、長期的に見て株価が高くなっていくわけですが)

 これにそなえるためには、企業の実質的な価値に比べて、市場でついている株式の価格が割安かどうかを見極める力が必要です。


■配当減少リスク

 企業は、稼いだ利益を内部留保するか、配当という形で株主に還元します。税を考慮しなければ、理論的には、稼いだ利益を内部留保しようが、配当しようが株主にとっては取り分は変わらないはずです。内部留保した場合は、株主価値の増加を通じ、株価が値上がりするでしょうし、配当の場合は、株主が別の投資に振り向ければよいわけです。

 特に成長企業の場合は、配当をゼロにして、内部留保に努めている企業が多いです。これらは、事業への再投資を通じて、より多くの株主価値を生んでくれる可能性があります。

 問題なのは、業績の悪化に伴い、内部留保も配当もできないようなケースです。その場合、配当が減少するだけでなく、前述した株式の価格の値下がりも同時に起こる可能性が高いです。業績の安定度も投資にあたっては重要な項目です。


■株主優待変更リスク

 最近、持ち合い解消売りの受け皿として、個人投資家に注目が集まっています。たとえば、居酒屋チェーンの中には、自社の食事の優待券を配り、多くの個人株主をもった企業もあります。中には、株主優待や配当を含めた年間の利回りが10%以上というところもあります。つまり、10年ももって置けば、投資額を回収できるというわけです。現在の低い預金金利からみれば、ビックリするような利回りです。

 しかしながら、業績の悪化とともに、株主優待を変更する企業がでてきました。株主優待を廃止したり、株主優待の内容を低下させたり。株主優待が悪くなる企業は、やはり業績が悪化している企業が多いです。株主優待は確かに魅力的ですが、同時に企業業績をよく分析したうえで投資をすることが必要です。


■倒産リスク

 いわゆる、株式が紙切れになってしまうというものです。バブルのころには、上場企業が倒産するなんて信じられないことでしたが、ここ数年は、上場企業であっても大丈夫ではないというのが一般常識になりつつあります。

 企業は売上をたくさん上げればよい企業というわけではありません。やはり、利益を上げている企業がいい企業なのです。特に株主にとっては、1株あたりどれだけ稼いでくれるか(1株あたり利益 EPS)が重要です。

 倒産リスクが低い企業がどのような企業かというと、
短期的には流動比率が高い企業がよいでしょう。つまり、現金や預金などの1年以内に支払いに充てることができる資産が、1年以内の借入金や買掛金などの1年以内に支払わなければならない資産よりも多いことが大切です。中長期的には、自己資本比率が高い企業がやはり安心だと思います。

 もちろん、
安定的に稼ぐことができるビジネスモデルかどうかという視点が定性的は重要になってきます。

 チャートの上がり下がりだけで株式を買うのは非常に危険だと思います。株式を購入するにあたっては、企業の財務内容をしっかりとチェックしましょう。

 ちなみに、じもゆは株式投資を始めてすぐのころ、マイカル株を購入し、株が紙くず(1円でしか売れなかった)になったことがあります(泣)。以前近所にあった板橋サティは来店客が多かったのですが・・・。1店舗だけみて投資をするのは危険ですよね。財務内容はしっかりチェックしましょう。


流動性リスク

 株式は取引所を通じて売買できますが、あまりメジャーでない株、とくに店頭市場の株式に多くみられるのですが、出来高がほとんどない、つまり、ほとんど売買がされていない株があります(いわゆる流動性の低い株)。

 このような株式は、比較的知名度の低い、安値に放置された株もあるのですが、いざ、現金化しようとしたときに、買い手がいないという恐れがあります。基本的に株式投資は余裕資金で運用するものですから、長期で持つという方はよいのでしょうが、そうでない方はこのようなリスクがあるということを頭の片隅にでも入れておいてください。


■株式のリスクを抑える■

■分散投資

 株式の購入銘柄を複数銘柄購入する方法です。むかしから株の世界では「たまごをひとつの籠に盛るな」という格言があります。つまり、複数銘柄をもっていれば、たとえ1社がつぶれても他の銘柄が残るので、リスクを分散できるというわけです。これは、ファイナンスのポートフォリオ理論の考え方です。

 ポートフォリオ理論の研究を行っている教授の話によると、30銘柄程度購入すれば、株式のリスクは随分と抑えられるそうです。ただし、注意点があります。例えば、東京電力と関西電力と中部電力と九州電力・・・といったように、同じ業種の銘柄を複数購入しても、分散投資の効果は限定的です(同じように値上がり、値下がりをするので)。できれば、異なる業種、過去の値動き(チャート)の形状が異なる企業を選んだほうが、分散投資の効果は期待できます。

 ただし、分散するとリスクが低減する代わりに、リターンが低下する場合があります。過度の分散は、投資のリターンを低めることにつながる面があることを認識しておいてください。


■時間の分散(購入時期をずらす)

 株価の安値、高値というのは、後になってみれば明らかですが、今の株価が今後値上がりするか、値下がりするかはだれにもわかりません(これがわかればあっという間に億万長者になれます。)。そのため、時期をわけて株を購入することにより、高値づかみのリスクを軽減することができます。

 株式投資であれば、大手の証券会社で取り扱っている「るいとう」などを利用すれば、簡単に時間の分散を行うことができます。投資信託であれば、積立をやっている証券会社は多数ありますので、それを利用するといいでしょう。個人的には、投資信託のほうが、積立が手軽だと思います。

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  ※逆指値(特許第3875206号)とは、株価が売買注文時から「指定の株価まで下落したら売り」「指定の株価まで上昇したら買い」とする注文形態のことです。



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