■現在価値(PV)
今日の100万円と1年後の100万円。どちらが価値があるでしょうか?あなたは、どちらが欲しいですか?えっ、もらえるならどちらでもいい?確かにそうですが、どちらかを選べるとしたら、どちらがよいでしょうか。
当然、今日の100万円です。なぜならば、今日の100万円は、投資をすることにより、1年後には100万円以上の価値をもつ可能性があるからです(現在の銀行金利では微々たるものでしょうが)。
この考え方がファイナンスの1番基本的な原理といえるでしょう。ここで、仮に1年間の日本国債(JGB)の金利が5%であるとすると、100万円を1年間運用すると105万円のキャッシュフロー(CF)が得られます。つまり、今日の100万円と1年後の105万円が同じ価値ということになります。逆に言えば、1年後の105万円の今日の価値(現在価値)は、100万円ということになります。これを式で表すと
現在価値(PV)=1年後のキャッシュフロー÷(1+r)
注)PVとはPresent Valueの略。rは日本国債の金利(ここでは0.05)。
となります。ここで、rを割引率(Discount Rate)といいます。
さて、100万円を日本国債に投資する場合と株式に投資する場合、このrは同じになるのでしょうか?仮に先ほどの国債と次のような株式投資、あなたならどちらを選びますか?
株高(5割)の場合 100万円⇒120万円
株安(5割)の場合 100万円⇒90万円
この場合、株での運用した場合の期待値は105万円と日本国債で運用した場合と同じです。でも、最悪の場合、10万円の損を出してしまいます。これなら、国債で運用したほうが、精神衛生上もいいですよね。やはりリスク(将来得られるリターンの不確実性)があるのであれば、期待値は高くなければ投資をしたくありません。
つまり、株式はリスクが高いがゆえに、将来の期待値は高いということです。日本株式の過去50年程度の平均リターンは10%を超えます(つまりrが10%以上であったということ。)。もちろん、その間、日本が高度成長期であったことも否定できませんが、そもそも、株式のほうが長期的にみればリターンが高かったということです。逆にいえば、株式から将来的に得られるキャッシュが国債程度と想定されるのであれば、その株式は割高であると考えられます。
この考えを基本におくと、現在の株式の価値(株価ではない)は、次のような式で算出できると考えられます。
株式の現在価値=1年後のCF÷(1+r)+2年後のCF÷(1+r)(1+r)・・・・・+n年後のCF÷(1+r)(1+r)・・・(n回繰り返し)
よって、今の株価が割安かどうかは、その企業の将来のCFを予測し、適切なrで割り引いたその企業の価値と比較することで(机上の空論的には)判断することができます。
ここで、問題となるのはCFの予測をどうするかという点とrをどう算出するかという点です。これは、実はとても難しい問題です。過去の実績を使用するのが一般的だと思います。非常に手間のかかる作業です。ただ、大まかな考え方として、CFの安定性、成長性、rの大小については、その企業の属する業種によって大きく違うということはおわかりになるかと思います。
この辺については、じもゆももっと研究していきたいと思います。
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